橘玲さんの本「上級国民/下級国民」を読みました
橘さん論調が強引だけど、妙に納得させられたアラカン女子メカジキです
メカジキは最近、子育て支援員研修に出て保育や児童福祉の勉強をしています
その中で疑問に感じることがあります
保育士は国家資格でけっこうむずかしい国家試験を通らないとなれないのに、なんであんなに待遇が悪いんだろう?
児童相談所には大学院を出た臨床心理士資格を持つひとが配置されていて、たいへんな仕事なのになんで非正規で給料が安いんだろう?
女子が多い職種だから???
たしかにそれもありそうですが、増えている非正規には若い男性も多いです
橘さんは言います
マスコミを含め日本の企業や官庁、労働組合などを支配しているのは「日本人、男性、中高年、有名大学卒、正社員」という属性をもつ ’おっさん’ で、彼らが日本社会の正規メンバーです
そんな ’おっさん’ の生活(正社員共同体としての会社)を守るためには「外国人、女性、若者、非大卒、非正規」のようなマイノリティ(下級国民)の権利などどうなってもよいのです
なるほど
日本社会の制度設計そのものがオッサン有利に作られているわけですね
児童福祉分野はオッサンの視野からはずれています
また、職業&研究分野として技術を進歩させることやモノを作ることは評価が高いですが、人間そのものを扱う分野は一段低く見られてきた気がします
これまたオッサンの不得手分野です
既得権を守りたいオッサン(正規メンバー) vs. マイノリティという構図は対立を煽るようで危険ですが、世の中の違和感をわかりやすく説明しています
橘さんは、続けてグローバルな上級/下級の分断を示し、トランプさんが支持される理由を明快に解説してみせます
これもわかりやすかった
おもしろい本だったので、この分野のほかのひとが書いた本も読んでみたいと思いました
橘さんの見方だけではちょっと危険 笑